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過活動膀胱

このような異常や違和感ありませんか?

このような異常や違和感ありませんか?
  • 我慢できない尿意・尿意切迫感がある
  • 昼間のトイレの回数が増えている(昼間頻尿)
  • 急な尿意に漏らしてしまう(切迫性尿失禁)
  • 夜間に2回以上トイレで目がさめる(夜間頻尿)

このような症状の方は、過活動膀胱と呼ばれる状態かもしれません。膀胱が敏感になっており、尿がほんとうに溜まっていなくても、尿意をもよおしてしまったりします。トレイの回数が理由もなく増えている場合、しかもトイレに行ってもあまり尿が出ないの状態は過活動膀胱かもしれません。

上記に一つでも当てはまる場合は、すぐに泌尿器科専門の医師に相談することをお勧めいたします。

そもそも過活動膀胱とは?

過活動膀胱とは、膀胱が過敏になって、尿が十分に貯まっていないうちに尿意切迫感(急に起こる強い尿意)がみられる状態をいいます。このような症状があると、いつ尿意が襲ってくるかわからないので、外出できなくなり、家に閉じこもりがちになる人もいます。40歳以上でこのような症状を感じている人は男女合わせて約810万人いるといわれますが、実際に医療機関を受診して治療を受けている人は、わずか20%にすぎないと推測されています。

過活動膀胱の原因

過活動膀胱の原因は、脳や脊髄といった中枢神経の障害が原因でおこるもの、男性の前立腺肥大による尿道閉塞や女性の骨盤底筋障害などが原因でおこるものがありますが、原因不明のものがもっとも多いとされています。診断は、まず簡単な質問用紙を使って症状を把握します。

過活動膀胱の検査

排尿頻度の確認

診断の目安としては「1日の排尿回数が8回以上あり、かつ尿意切迫感が週に1回以上ある」場合です。その後尿検査や超音波検査などによって、尿路感染症や尿路結石、前立腺肥大症、がんなどの存在が除外されれば、過活動膀胱と診断して治療を始めます。排尿日誌とよばれる、日誌をつけていただき判断させていただく場合もあります。

 膀胱超音波検査

尿路結石や膀胱腫瘍が原因の可能性もあります。それらが無いと確認するためにも、膀胱内の状態をチェックします。男性であれば、前立腺肥大症の可能性もありますから、それらの病気でないことを確定するために行う非常に重要な検査です。

残尿測定(ウロフロメトリー検査)

測定装置の付いたトイレに向かって尿をしていただくだけで、秒間の尿量と尿排尿の時間を測定し自動的にグラフ化させることができます。問題なければ、このグラフはきれいなカーブを描くのですが、何らかの原因で排尿がうまくできいないと、カーブが乱れるため、前立腺肥大症や神経因性膀胱、過活動膀胱などが疑われる。

尿検査

尿検査には二種類あります。

検尿検査

炎症がおきている場合や出血がある場合、この一般的な尿検査により、顕微鏡などを使って確認ができます。これにより、他の病気の存在を発見できたり、他の病気の可能性を排除することができます。

尿細胞診検査

尿の中に浮いている細胞を見るための検査で、超音波や上記の尿検査ではわからないものを発見できます。膀胱上皮内がんを鑑別するための重要な検査であり、例えば健康診断などで尿潜血陽性となった場合は必ず実施します。

過活動膀胱の治療方法

治療は内服薬で過敏になった膀胱を和らげる薬物療法や、骨盤底筋を鍛える体操を行うなどの行動療法がありますが、薬物療法を行うことが一般的です。男性の場合は、前立腺肥大症が原因で過活動膀胱の症状がみられる場合があり、その場合は前立腺肥大症の治療を行います。

生活習慣の見直し

食生活

過活動膀胱(OAB)の症状を軽減するためには、日常の食生活や飲み物の見直しが重要です。特に、減塩やカフェインを多く含む飲み物の制限、アルコールの制限は、症状の緩和に寄与します。カフェインは利尿作用があり、過剰摂取は頻尿を引き起こす原因となります。アルコールも同様に利尿作用があり、膀胱の刺激を強めることがあるため、適度な制限が推奨されます。また、塩分の摂取を控えることで、体内の水分バランスを整え、むくみの軽減にもつながります。適切な飲食の管理を行うことで、過活動膀胱の症状改善が期待できます。

減量

体重の管理も過活動膀胱の治療には重要な要素です。メタボリックシンドロームに関連する内臓脂肪の過剰な蓄積は、腹圧性尿失禁のリスクを高めるだけでなく、全身性炎症を引き起こし、過活動膀胱の誘因となることが指摘されています。研究によると、体重の5-10%の減量で切迫性尿失禁の改善が見られることがあります。適度な減量は尿失禁のリスクを低減し、膀胱機能の向上につながる可能性があります。

便秘解消

便秘が原因で膀胱機能が不安定になることがあります。大腸に便が溜まっていると、膀胱が圧迫され、正常な排尿が妨げられる可能性があります。便秘の解消は、膀胱機能の安定化に役立ち、過活動膀胱の症状改善にもつながります。食物繊維の豊富な食事や十分な水分摂取、適度な運動を心掛けることで、便秘の予防と解消が期待できます。

行動療法

飲水制限

過剰な飲水は頻尿を引き起こす要因となるため、適度な飲水制限が必要です。排尿日記をつけることで、自身の飲水量と排尿回数を把握し、過剰な飲水が症状を悪化させている場合は、飲水量の調整を行います。適切な飲水量の管理を行うことで、過活動膀胱の症状の緩和が期待できます。

骨盤底筋体操

骨盤底筋体操は、過活動膀胱の治療に効果的です。骨盤底の筋肉と尿括約筋を締める運動を毎日行うことで、骨盤底筋への神経刺激と筋力増加が期待できます。これにより、膀胱のコントロールが向上し、尿失禁のリスクを減少させることができます。

薬物療法

過活動膀胱(OAB)の治療には、行動療法や生活習慣の改善に加え、薬物療法が非常に有効です。薬物療法は、膀胱の過活動を抑えることで、症状の緩和と生活の質の向上を目指します。

抗コリン薬

抗コリン薬は、過活動膀胱の治療に広く用いられる薬剤です。この薬は膀胱の筋肉に作用し、過剰な収縮を抑制することで頻尿や急な尿意を抑えます。代表的な抗コリン薬には、オキシブチニン、トルテロジン、ソリフェナシンなどがあります。

  • オキシブチニン(Oxibutynin): 膀胱の筋肉をリラックスさせることで、尿意のコントロールを助けます。
  • トルテロジン(Tolterodine): 膀胱の収縮を抑制し、頻尿や急な尿意を軽減します。
  • ソリフェナシン(Solifenacin): 長時間作用する抗コリン薬で、1日1回の投与で効果が持続します。

    コリン薬の副作用には、口渇、便秘、視覚障害などがあり、患者の状態に応じて慎重に使用する必要があります。

β3アドレナリン受容体作動薬

β3アドレナリン受容体作動薬は、膀胱の平滑筋に直接作用し、膀胱の弛緩を促す薬です。これにより、膀胱容量を増やし、尿意の頻度を減少させる効果があります。代表的な薬剤にはミラベグロン(Mirabegron)があり、抗コリン薬とは異なる作用機序で効果を発揮します。

  • ミラベグロン(Mirabegron): β3アドレナリン受容体に作用し、膀胱の弛緩を促進します。これにより、頻尿や急な尿意を抑えることができます。

β3アドレナリン受容体作動薬の副作用には、高血圧や頭痛などがありますが、抗コリン薬に比べて口渇や便秘の発生頻度は低いです。

ボツリヌス毒素注射

ボツリヌス毒素注射は、抗コリン薬やβ3アドレナリン受容体作動薬で効果が不十分な場合に使用されます。ボツリヌス毒素は膀胱の筋肉に直接注射され、過剰な収縮を抑制します。この治療は効果が持続することが多く、通常は数ヶ月に一度の注射で済みます。

  • ボツリヌス毒素(Botulinum Toxin): 膀胱の神経伝達を遮断し、過剰な筋肉の収縮を抑制します。

これらの方法で取り除きます。
※一部治療方法については、当院では実施できないため、しかるべき医療機関様へご紹介いたします。

過活動膀胱を
起こさないための対策

尿路結石を起こさないための対策前述したとおり、実は原因が不明な過活動膀胱も非常に多く存在します。そこで、明確な対策というよりかは、日ごろ注意できる範囲の施策をお伝えいたします。

  • 日常的な運動は、過活動膀胱のリスクを低下+骨盤底筋の強化につながります。
  • 禁煙
  • 水分の過剰な摂取を避ける

上記のような対策を行うことで防げる可能性は増加します。

過活動膀胱でお悩みの方は
当院へご来院ください

当院は過活動膀胱の診察・治療も丁寧に対応しております。過活動膀胱は、命の危険はないとしても、生活の質を著しく低下させます。夜眠れなくなったり、長距離の飛行機や電車での移動が不安になってしまったりと、支障が出てしまいやすいです。早い段階で泌尿器専門医へご相談ください。

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