残尿

残尿感とは、おしっこをした後も尿が残っている感じがある症状で、炎症に伴って出てくる場合と、炎症がはっきりしないのに出てくる場合とがあります。

 

前者によく見られるのは女性の膀胱(ぼうこう)炎で、排尿時の痛み、尿が近い(頻尿)などの症状と共に残尿感が出るのですが、適切な抗菌薬による治療で数日の内に症状がなくなります。

 

炎症が明らかではないにもかかわらず、残尿感が症状として出る代表的な病気に、男性では慢性前立腺炎、前立腺肥大症があります。慢性前立腺炎は30~50代の人に見られる病気で、残尿感に、尿が近い、下腹部あるいは会陰部の不快感を伴います。一般には、抗菌薬、抗炎症薬などで治療しますが、症状がすっきり取れるまでには時間がかかります。また前立腺肥大症は薬物療法が有効なことが多く、アルファ受容体遮断薬と5アルファ還元酵素阻害薬が代表的薬剤です。一方、女性でも炎症がないにもかかわらず、残尿感が出る場合、間質性膀胱炎、神経因性膀胱といった病気が発見されることもあります。

尿閉

年末年始はお酒を飲む機会が増えてきますが、この時期に気を付けないといけない症状が、おしっこがしたくても出なくなる尿閉(にょうへい)です。尿閉は、男性にも女性にも起こりますが、男性に多く、その原因のほとんどは前立腺肥大症です。前立腺は尿をためる膀胱(ぼうこう)の下に位置する臓器で、この前立腺が腫れてくるのが前立腺肥大症です。
前立腺肥大症が進むと、尿の通り道である尿道が圧迫されて狭くなり、尿が出にくくなったり、また排尿の間隔が短くなったりします。 このような症状をそのままにしておくと、お酒をたくさん飲んだ際に、前立腺が充血して腫れ、膀胱の出口が閉まってしまい尿閉を起こします。またお酒だけでなく、風邪薬に含まれている成分も尿閉の原因になります。
尿閉は大変つらい症状です。それを予防するためにも、尿の出る勢いが弱い、おしっこに時間がかかる、夜中に何度もトイレに起きる、という症状のある方は泌尿器科の医師にご相談ください。

血尿

尿に血が混じる、いわゆる血尿は、尿を作る腎臓や尿の通り道の重要な病気のサインです。血尿は、目で見て判断できる肉眼的血尿と、尿検査で血が混じっている状態の顕微鏡的血尿に分けられます。
顕微鏡的血尿を起こす主な病気は、腎臓で血液から尿をろ過する糸球体という器官に何らかの原因があることがあります。この場合、尿にタンパク質が混じっているかどうかが重要なサインになります。また、悪性腫瘍は生命を脅かす危険があるため、早期発見が必要です。とくに膀胱(ぼうこう)がんは顕微鏡的血尿で診断される悪性腫瘍の中で最も多いがんです。尿路結石症では、ほとんどの症例で顕微鏡的血尿を伴っています。膀胱炎でも、膿尿(のうにょう)と血尿を伴う場合があります。
血尿が見つかった場合には、症状がないからと放っておかず、早めに泌尿器科専門の医師で受診することをお勧めします。

頻尿

尿の回数が多いという症状を頻尿といいます。正常な排尿回数は、成人で1日に約7回程度といわれています。しかしこれは個人差も大きく、自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。頻尿の原因は多岐にわたりますが、主に、過活動膀胱(ぼうこう)残尿、尿路感染症、腫瘍、心因性などがあります。過活動膀胱は、膀胱に尿が十分にたまっていないのに、膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮するという病気で、日本で800万人以上の男女がかかる頻度の多い病気です。膀胱や尿道に問題がなくても、糖尿病などの内分泌疾患、水分の多量摂取による尿量増加が頻尿の原因となります。尿の回数が多いといっても原因は多様で、原因に応じた治療や対処をする必要があります。排尿に関係した自覚症状など、日常生活で気になることがある方は、一度泌尿器科専門の医療機関で診察を受けることをお勧めします。

sDPP_0016本日10月3日、高知市鵜来巣のあさくらメディカルビル「うぐるすの森」3Fに泌尿器・皮ふ科を開院させていただくことになりました。地域に根差した医療、患者さまのことを第一に考える医療を皆さまにご提供させていただけるように、私をはじめ、かさはらクリニック一同で精進してまりますので、何卒、よろしくお願いいたします。

また、末筆ではございますが、開院に際しまして、多くの皆さまにご協力いただきましたことを心より感謝申し上げます。

院長 笠原 高太郎

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