夜尿とは、夜寝ている間に意識せずにおもらしをして、服や下着、シーツなどをぬらすことをいいます。

 

乳幼児期の夜尿を “おねしょ” といいますが、5~6歳以降は一般的に「夜尿症」と呼びます。

女の子に比べて男の子に多く見られますが、だいたい5歳で20%、10歳で5%、15歳で1~2%ぐらいにみられ、ごくまれに成人まで続くケースもあります。

 

夜尿は自然に治っていく例が多いのですが、学齢期になると、夜尿のためにお子さんが自信をなくし、心理面や生活面に影響を及ぼすこともあります。夜尿症治療の基本は、規則正しい生活をする、水分の取り方に気を付けるといった生活改善に取り組むことが重要です。

 

それでも夜尿が改善しない場合、お薬を使った治療や、アラーム療法といって、夜尿が起こるとアラームで知らせて本人に認識させ、夜尿量を徐々に減らしていくといった治療を行います。

 

 

 

更年期障害は女性だけのものと考えられがちですが、男性にも更年期障害があります。

 

男性更年期障害の原因は男性ホルモン(テストステロン)量の低下により引き起こされます。

 

40代後半から60代の方に多く見られ、若い方だと30代後半、高齢だと70代で発症される方もいます。頻度の高い症状として、性欲低下、勃起不全といった性機能障害だけでなく、火照り、頭痛が続く、疲れが取れない、気力がないなど多くの不定愁訴を訴える場合も少なくありません。

 

検査は血中テストステロンの測定が基本です。

治療方法は、血中テストステロン値が低下している場合、男性ホルモンの補充療法が基本になり、一般的に3~4週間ごとに筋肉注射を行います。治療開始後3ヶ月を目安に効果判定を行い、継続するかどうかを判断します。

 

ただ、男性ホルモン補充療法は、前立腺がんが疑われる方、または治療中の方には行うことができないので注意が必要です。

そのほかに、漢方薬、勃起不全の治療薬を併用することもあります。

 

 

尿の通り道である腎盂(じんう)、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道といった尿路にできた結石を尿路結石といいます。

 

 

日本人の尿路結石症は、食生活や生活様式の欧米化、高齢化に伴い年々増加しています。

外気温が高く、日照時間が長くなる春から夏にかけて多くなります。

30~60代の男性に多く(男女比約2.5対1)、ほとんどが上部尿路(腎杯・腎盂・尿管)結石です。

 

尿路結石の症状は、激しい痛みと、目に見える血尿が多く認められますが、吐き気や嘔吐(おうと)を伴うこともあります。

診断は、主に尿検査、エックス線撮影、超音波検査を行います。

治療方法は結石の大きさによって異なります。結石の大きさが8ミリ以下、特に5ミリ以下の場合は、自然に体の外へ排出される可能性が高いため、痛み止めの薬を使い水分をしっかり取るようにします。

それでもなかなか排石されない、または結石が大きい場合は、体の外から結石に対して衝撃を加えて破砕する治療(体外衝撃波結石破砕術)や、内視鏡を使った手術がよく行われます。

 

   

 

尿道口からの膿(うみ)は、尿道口から病原菌が侵入し粘膜感染した尿道炎が原因で、主に性行為によって起こり性感染症に含まれます。

 

性行為から2~7日の潜伏期間の後に、多量の濃い膿や強い排尿痛を認める場合は、淋菌(りんきん)による尿道炎が疑われます。

1~3週間後の水っぽい少量の薄い膿や軽い排尿痛の場合は、淋菌以外の病原菌による尿道炎が疑われ、約半数はクラミジアが原因です。

 

尿道炎は普通の膣(ちつ)性交のほか、オーラルセックスによる感染があり、パートナーの咽頭にこれらの病原菌が潜んでいるとも考えられます。

淋菌性尿道炎の20%から30%にクラミジアの混合感染している場合もありますので、同時にクラミジア検査をお勧めします。

尿道炎治療の抗菌薬は、淋菌とクラミジアで薬剤の種類が大きく異なるため、必ず泌尿器科専門の医師の診察を受け、治療を行ってください。

 

性感染症としての尿道炎の場合は、ピンポン感染(病原菌をうつす、うつされるのを繰り返すこと)を防ぐ意味でも、パートーナーと一緒の検査や治療が必要ですし、感染予防にはコンドームの使用も勧められます。

 

 

夜間、排尿のために起きなければならない症状を夜間頻尿といい、加齢とともに頻度が高くなります。原因は、多尿、膀胱(ぼうこう)容量の減少、睡眠障害に分けられます。

 

多尿は、糖尿病、高血圧、うっ血性心不全(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群、多量の水分摂取などが原因です。膀胱容量の減少は、少量の尿しかためられず、過活動膀胱や膀胱炎などで膀胱が過敏になるために起こります。

過活動膀胱は膀胱に尿が少量しかたまっていないのに勝手に収縮するもので、脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気で膀胱のコントロールが利かない、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などが原因です。睡眠障害は眠りが浅いため、目が覚めるごとに気になってトイレに行くものです。

 

高血圧、心疾患、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などによる夜間多尿は基礎疾患の治療が重要です。水分の取り過ぎなら控えることも重要です。過活動膀胱では、膀胱の収縮を抑える薬剤(抗コリン剤)が、睡眠障害による夜間頻尿には睡眠薬の内服も有効ですが、環境の整備や生活リズムの改善も重要です。